アイヌの民具


主に私が使用しているアイヌの民具をご紹介します
(贈呈して現在、所有していないものも含んでいます)

ここにあるものは全て二風谷にて作られたものです
高価なものはニスが塗ってあるものもありますが、私はあえて未塗装の
素朴なものを使っています。使うごとに味がでてくるものだから

また、ここに紹介するもののほぼ全てが正直決してお土産品として手軽に入手
出来るものではありません
全てが時間をかけて現在のアイヌ(の心を持った)が作ったものです
私自身興味を持つ前、初めてのこの地で記念にと入手したマタンプシは千円以内(ここでは未紹介)
しかし、その時はえらく高価に感じたものです
それとは明らかに違う本物がここあります
現在のものとして博物館に十分展示出来るもの(実際してます)

贈答品としては容易理解出来ないと思いますが決して手軽に入手出来るものではありません
実際お土産品として安価なものは各地で入手出来ますが自分にとって大切な人には本物を・・・
こんな気持ちです!(本当に容易に伝わらないと思いますが・・・)

そんな本物が実際に入手出来るのが二風谷なのです
これは唯一無二です!
実際に私が時間をかけてこの地を周った結果なのです


メノコマキリ(女性用の小刀)/1996年・No.12

メノコマキリ(1996年・No.12)

 素材:ネシコ(胡桃)、カリンパ(桜の木の皮)

 高野繁廣 作

 旅の初日に見た時から欲しくてしかたなかった
 諦めて旅の続きをしたが・・・
 結局最後の日に決断
 ケペシペ(鞘)の先とニピヒ(柄)にはサルンクルの印(この地方のアイヌの証し)の三本線
 正面(写真の右)から見ると、けものの顔になっています
 キャンプで使用。つりをやる人に良いかも

 1996年 二風谷にて入手


マタンプ(鉢巻き)

 藤谷るみ子 作

 藤谷さんと話しているうちに欲しくなりとうとう譲ってもらった
 初めて手に入れた本物

 1996年 二風谷にて入手


ポンニマ(小さい器)

ポンニマ

 素材:ネシコ(胡桃)
     (直径 12.3cm)

 高野繁廣 作

 茶托です
 入手以来仕事場にデスクにはこれが置かれている
 すっかり良い色になりました

 1996年 二風谷にて入手
 1999年 二風谷にて入手(2枚プレゼント)
 2002年 二風谷にて入手


イタ(丸盆)

イタ(丸盆)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (直径 24.5cm)

 高野繁廣 作

 家のテーブルで毎日使っています
 改めて入手当時の写真を見ると使っているなぁと実感します

 1997年 二風谷にて入手


メノコマキリ(女性用の小刀)/1997年・No.15

メノコマキリ(1997年・No.15)

 素材:ネシコ(胡桃)、カリンパ(桜の木の皮)

 高野繁廣 作

 マキリが欲しかったが、いろいろデザインがあることを知り
 使い勝手を考えてメノコマキリにしました
 サルンクルの印の三本線はニピヒ(柄)の方だけに彫られています
 小じんまりしている印象ですが実際は骨太です
 使い勝手は1996年・No.12より良いので
 こちらの方が使用しています

 1997年 二風谷にて入手


(針刺し)

チシポ(針刺し)

 素材:ラスパ(さびた)

 高野繁廣・啓子 作

 プレゼントしました

 1997年 二風谷にて入手
 2006年 二風谷にて入手


イタ(角盆)

イタ(角盆)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (一辺 21cm)

 高野繁廣 作

 唯一二風谷以外での入手品
 でも作ったのは、やっぱり高野さんです
 丸盆のイタと違い仕上げに機械を使用していない手作り
 キチンとした正方形ではないところが良い

 1997年冬 作品展(目白)にて入手


イクパスイ(奉酒箸・飲む箸)

イクパスイ

 素材:ラマニ(一位)
     (長さ 32.5cm)

 藤谷憲幸 作

 これは昔ながら(三角刀を使わない)の切り出しで彫ったもの

 1998年 二風谷にて入手


ニマ(器)

ニマ(ランコ)

 素材:ランコ(桂)
     (直径 約18.5cm)

 高野繁廣 作

 ネシコは非常に硬く水にも強いことからイタ・ニマに良く使用されるが
 このランコは木目もきれいでごついイメージのネシコと違いすっきりしている

 1998年 二風谷にて入手


ニマ(刳り鉢)

ニマ(刳り鉢)

 素材:チクペニ(えんじゅ)
     (全長 27cm)

 藤谷憲幸 作

 ニマは器の総称であるが二風谷では刳り鉢状のものが一般的のようです
 すいません。私も良くわからない
 博物館などに行くと樺太ニマが同じような形をしています
 素材の木はカムイユカラなどで神の木といわれるチクペニです

 1999年 二風谷にて入手


イタ(茶托)

イタ(茶托)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (一辺 約10.5cm)

 藤谷憲幸 作

 丸盆のイタと違い仕上げに機械を使用していない手作り
 キチンとした正方形ではないところが良い

 1999年 二風谷にて入手


トゥキ(杯の総称)

トゥキ

 素材:ネシコ(胡桃)

 高野繁廣 作

 カムイノミに使用されるもの

 2001年 二風谷にて入手


トゥキパスイ(奉酒箸)

トゥキパスイ

 素材:ニペニ(しな)
     (長さ 33cm)

 白木を使った珍しいもの

 高野繁廣 作

 2001年 二風谷にて入手


ニパポ(木の器)

ニパポ

 素材:ランコ(桂)

 樺太アイヌの民具を現代に生かすために創作された
 オリジナルのもの

 高野繁廣 作

 2001年 二風谷にて入手


イクパスイ(奉酒箸・飲む箸)

イクパスイ

 素材:ネシコ(胡桃)
     (長さ 33.5cm)

 貝澤 徹 作

 この形、たまたま割ったときのままを利用している
 計算した形ではないところに良さがある

 色が渋い

 2002年 二風谷にて入手


ニマ(器)

ニマ(ウレタン仕様)

 素材:ランコ(桂)
     (直径 18cm)

 高野繁廣 作

 水を弾くウレタン塗料がされている

 生木のままが好きなのだがこれは萱野さんが長年使用していた物に
 似ていたので欲しくなってしまった
 作られたツヤではあるが大変良い

 2002年 二風谷にて入手


イタ(角盆)

イタ(角盆)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (一辺 15.3cm)

 藤谷憲幸 作

 丸盆のイタと違い仕上げに機械を使用していない手作り

 実際、この位の大きさが使いやすい

 2002年 二風谷にて入手


イタ(長角盆)

イタ(角長盆)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (横 30.2cm、縦 21.3cm、厚さ 2.2cm)

 高野繁廣 作

 以前から欲しかったイタ(長角盆)である
 丸盆のイタと違い、仕上げに機械を使用していない手作り
 この素朴な感じが好きです

 アンティークウレタン仕上

 2004年5月 ニ風谷にて入手


メノコマキリ(女性用の小刀)/2004年

メノコマキリ(2004年)
メノコマキリ(2004年)

 素材:ネシコ(胡桃)、カリンパ(桜の木の皮)

 貝澤 守 作

 一見、和風にも見えるこのマキリ
 高野さんのオリジナルなものもお気に入りではあるが
 時代を感じさせるものも欲しかった
 純日本のデザインをモチーフにしながらも、アイヌ文様は断じて譲れないところ
 正に博物館にあるような当時(江戸末期?明治〜大正)そのものである
 守さんの木彫り師としての技術も完璧
 3種類程考えていただき、選んだのがこれ!
 デザインと共に気に入っている(コダわった)のが薄さである
 もちろんHARUに合わせて左刃で決め!

 2004年 二風谷にて入手


ニソ(木盆)

ニソス(2006年)

 素材:ニペニ(しな)
     (直径 24.5cm、厚さ 2cm)

 高野繁廣 作

 伝統的樺太アイヌ民具
 3枚ありましたがその中で一番気に入ったのがこれです
 いくつかありましたが、みんな違うのです
 お盆自体の掘りの浅さが好きです

 アンティークウレタン仕上

 2006年5月 ニ風谷にて入手


コタン コロ カムイ(シマフクロウ)

コタンコロカムイ(2004年)

 素材:チクペニ(えんじゅ)
     (高さ 12cm)

       作

 アイヌにとってシマフクロウは神の鳥
 シマフクロウの彫り物は数多くありますが、中々気に入ったものはありません
 そんな中、見つけたうちのひとつがこれです(実際、高価過ぎで入手に戸惑うもの多し)

 左の鹿角のフクロウは守さんの作品(マキリ参照)

 2004年5月 二風谷にて入手


コタン コロ カムイ(シマフクロウ)

コタンコロカムイ(2005年)

 素材:ニペニ(しな)
     (高さ 23cm)

 貝澤 徹 作

 シマフクロウの彫り物は数多くありますが、中々気に入ったものはありません
 そんな中、見つけたうちのひとつがこれです(実際、高価過ぎで入手に戸惑うもの多し)
 羽根を広げています

 徹さんは私と同じ左利き
 アイヌ彫刻の現在の新しい形を模索するアーティストです

 2005年5月 二風谷にて入手


イタ(布風角盆)

イタ(2008年)

 素材:ネシコ(胡桃)
     (一辺 約20cm)

 貝澤 徹 作

 伝統の彫りと大事にしながら様々な彫り物に挑戦する徹さん
 この発想に脱帽です!
 固い木でありながらこの何とも柔らかいアッニにようです
 やっと手に入れました

 2008年7月 二風谷にて入手


タマサイ(首飾り)

タマサイ(首飾り)

 祭事に使用する首飾りです
 女性用です
 時代背景を考えると当時(新しくても明治〜大正)ものでしょう?
 ガラス玉は大陸(中国?)からの交易で入手したもの
 というのが【本物】の通説
 この日本で作れるようになってから(明治以降)実際アイヌよりの依頼で作ったかは不明?
 見た目から紐は最近のものと思われます(全く時代を感じさせない)
 元々あったものを紐が腐食してしまった為、紐だけ新しくしたと思いたい

 ネット・オークションにてアイヌモシリにお住まいの方から入手
 アイヌ(の方)かどうかは不明?
 自身見つけた時は安いと感じ即入札
 実際商売人であれば、二束三文で手に入れ高くさばいたということになる金額であろう?
 (価値がわからない・興味がない方にとっては信じられない金額と思います)
 わかっている。でも自身としてはそうは思いたくはないですね!

 これまで全く考えもしなかったオークションでの入手
 過去の履歴を見ると信じられないことが次々と・・・
 タマサイも含め、今回の落札額以下で取引されている私にとって喉から手が出る物が
 あるではないか・・・
 データだけを見れば、今回は高く買ったのであろう・・・
 正に価値観の問題かな
 でも、少し悲しい気持ちがある
 もっと大事(貴重)に思って欲しいからだ!
 私の知らない現実(安価で手放さなければならない・等)があるのかもしれないが
 この現代の日本では贅沢を望まなければこんな大事なものを手放さなくても生きていけるはず
 手放さなければならなくなった理由は実はそれとは関係ない別の原因なのではないか?
 結局、当事者ですら軽く見ているのではないだろうか?
 これは推測の為、実際私の理解出来ないところで辛い現実があるやも知れない?
 しかし、私としては誇りを持てる血が流れているのに何故?という気持ちがあるんです!

 私としては消えてなくなってしまうようなことはしたくないので私が死ぬ前には萱野さんの
 資料館に寄付したいと考えています
 これは全ての民具に対してです!

 2007年 入手


シントコ

シントコ


 宝物をしまっておく入れ物です


 2007年 入手

 2008年7月萱野さんの資料館に寄贈しました



ヌイトサイエプ(糸巻き)

ヌイトサイエプ

 素材:ネシコ(胡桃)
     (一辺 約6.5cm)

 藤谷憲幸 作

 この他に針入れのついたものもあります

 2001年 二風谷にて入手


サラニテセ(袋物編み)

 素材:ニペニ(しな)

 藤谷るみ子 作

 どちらもプレゼントしました

 2001年 二風谷にて入手


サラニテセ(袋物編み)

 素材:アッニ(おひょう)

 貝沢民芸 作

 見た目とは違い、信じられないほどしなやかです
 着物に使用されるのがわかります

 2001年 二風谷にて入手


テーブルセンター

 平村アキ子 作

 どちらもプレゼントしました

 2001年 二風谷にて入手


※写真は基本的に入手したときの未使用な状態で撮影しています
  現在は自然なツヤがでていて、非常に趣きがあります


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